40代のED(勃起不全)の原因は?治療法をわかりやすく解説します

ED治療

頭を抱える男性

40代の男性は仕事や子育てに忙しいため、久しぶりに性交渉の機会があった場合でも途中で中折れしてしまったとの話も良く耳にします。EDは加齢とともに発症しやすくなりますが、治療法もあるため過度に心配する必要はありません。本記事では40代のEDにおける主な原因および治療法について詳しく解説します。

EDの原因

妻に慰められる男性

EDは大きく分けて、以下の3つのタイプに分類されます。

  • 器質性ED
  • 心因性ED
  • 混合性ED

器質性EDとは、身体に何らかの不調や異常が起こり、勃起に至らなくなるタイプのEDです。器質性EDをさらに細かく見ていくと、血管障害によるものと神経障害によるもの、および内分泌機能の低下によるものに分けられます。

心因性EDは、身体そのものには異常がないのにも関わらず、心理的および精神的な問題が原因で勃起に至らないタイプのEDです。初めての性交渉がうまくいかなかった時に2回目以降に勃起に至らない場合もあれば、久しぶりの性交渉で中折れしてしまい、それがトラウマになり勃起しなくなってしまう場合もあります。幼少期のトラウマから心因性EDを発症するなどケースがさまざまであるため、個別に原因を突き止めることが重要です。

混合性EDは器質性および心因性EDの混合タイプであり、多くのEDは混合性EDに分類されると考えられています。

40代のEDで考えられる主な原因

診察結果を説明する医師

EDはどの年代の男性でも見られますが、40代になるとおよそ2~15%の方が発症するというデータもあります。40代男性がEDを発症する場合には、主に以下の4つの原因が考えられます。

  1. 加齢
  2. 動脈硬化
  3. 男性ホルモンの低下
  4. 心理的ストレス

4つの原因についてわかりやすく解説します。

➀加齢

40代の男性がEDを発症する原因のひとつが加齢です。加齢にともないEDのリスクが高くなる理由を理解するに、勃起のメカニズムについて説明します。

  1. 視覚や聴覚などを通して何らかの性的な刺激となる情報が脳へと送られる
  2. 副交感神経が優位に傾き、陰茎海綿体の筋肉を弛緩させる指令が脳から下される
  3. 血管が拡張して、海綿体へと送られる血液の量が増加する
  4. 男性器が勃起する

つまり、EDは陰茎に送られる血液の量が十分ではない場合に発症リスクが高くなります。40代になると運動不足や筋力の低下などにともない、血行不良に陥りやすいためEDの発症リスクを高めやすくなると考えられます。また仕事盛りの40代はストレスにより交感神経優位に傾いている場合が多いため、勃起しづらくなっている可能性もあります。

➁動脈硬化

動脈硬化の進行も原因として考えられます。動脈硬化と聞くと、中高年以降に見られる症状と思われる方も多いのではないでしょうか。しかし実際には、動脈硬化の進行は学童期の終わり頃から徐々に始まると考えられています。

一般的に動脈硬化は50代以降に進行が加速すると考えられますが、生活習慣の乱れにより40代であっても動脈硬化にともなうトラブルを引き起こす可能性があります。動脈硬化が進行すると血管が硬くなって弾力を失うため、血行が阻害されてEDを発症しやすくなるのです。

➂男性ホルモンの低下

男性ホルモンの分泌量低下も、40代の男性がEDを発症する原因のひとつです。男性ホルモンの1種であるテストステロンには筋肉量を増やしたり、骨を強くしたりする以外にリビドー(性的衝動)を引き起こす働きもあります。

テストステロンが分泌されるピークは20代であり、30代になると少しずつ分泌量が低下していきます。また40代になると、急激に減少するケースも珍しくありません。そのため、40代になるとEDを発症するリスクが高くなるのです。

④心理的ストレス

EDの原因として、心理的ストレスの存在も挙げられます。アメリカで行われた研究でも、ストレスなど情緒的な問題によって、性機能不全が起こりやすくなる結果が出ています。働き盛りの40代男性の場合、仕事の人間関係や子育てにかかる費用の問題、夫婦関係の悩みなどさまざまなストレスが考えられるでしょう。

ストレスが過剰にかかっている状態が継続した場合、交感神経が優位に傾き、血管が収縮して血流を阻害します。その結果、海綿体へと送られる血液量が不足すると、EDを発症するリスクが高くなります。また勃起する際には副交感神経が優位に傾いている必要があるため、ストレスの存在自体が勃起を妨げているとも考えられます。

40代のEDの治療法

カルテに記入する医師

40代のEDの治療法としては、主に以下の5つが挙げられます。

  • ED治療薬を服用する
  • 陰茎海綿体注射を行う
  • 陰圧ポンプの治療を受ける
  • 生活習慣の見直しを行う
  • 心理療法を受ける

5つのED治療法について詳しく解説します。

ED治療薬

40代のEDを治療するポピュラーな方法が、ED治療薬の服用です。代表的なED治療薬としては、バイアグラやシアリス、レビトラなどが挙げられます。ED治療薬には血管を拡張させて、陰茎に送られる血液の流れをスムーズにして勃起をサポートする働きがあります。

ED治療薬は精力剤や媚薬とは異なり、直接的に性的な興奮を促すわけではありません。あくまでも勃起をサポートする医薬品であるため、勃起するためには性的な刺激が必要です。またED治療薬は空腹時に服用すると、効果を得やすいとされています。治療薬によって効果が現れるまでの時間や持続時間が異なるため、目的に応じて専門医に相談すると良いでしょう。

陰茎海綿体注射

40代のED治療法としては、陰茎海綿体注射も良く用いられています。陰茎海綿体は平滑筋と呼ばれる筋肉でできていますが、平滑筋を弛緩させる作用のあるプロスタグランジンを陰茎に注入して、勃起を促す治療法です。糖尿病患者や前立腺癌の手術を行った方など、治療薬の効果が期待できない場合には陰茎海綿体注射が効果的とされています。

陰圧ポンプ

陰圧ポンプは、40代のED治療に用いられる医療機器です。特殊な容器内にペニスを挿入し、陰圧をかけることで陰茎へと血液を送り込み、勃起をサポートします。他の治療薬を服用していてED治療薬を利用できない方やED治療薬が効かなかった方、医薬品に抵抗がある方などにおすすめの治療法です。

生活習慣の見直し

生活習慣の見直しもEDを改善する方法のひとつです。例えば飲酒習慣がある方の場合には、アルコールが身体に入るとうまく勃起しないケースがあります。また喫煙習慣がある場合では、毛細血管が収縮して陰茎へと送られる血液量が減少する可能性もあります。40代以降に多く見られる高血圧や動脈硬化など、血行不良をともなう病気も勃起を妨げる恐れがあるため、EDを改善するためには生活習慣の見直しが欠かせません。

心理療法

心因性EDの場合には、心理療法が行われる場合もあります。主に投薬治療や認知行動療法を行い、ED治療薬だけを服用する場合に比べて高い改善効果が期待できます。ただし、主に精神症状がある場合にはEDの治療よりも心療内科の受診を優先しましょう。

まとめ

EDの発症率は年齢を重ねるごとに上昇し、40代ではおよそ2~15%の男性が発症すると言われています。EDには器質性、心因性、混合性の3タイプがあるため、自分のEDの原因を把握して適切に対処することが重要です。

銀座銀クリニックでは周りの方に相談しづらい男性のお悩みに、同性の医師が真摯に向き合います。土日や祝日も営業しているため、仕事が忙しい男性の方もお気軽にご相談下さい。

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