円形脱毛症とAGAはどちらも脱毛症ですが、それぞれ原因や治療法が異なります。またAGAは成人男性に発症しやすいですが、円形脱毛症は女性や子どもも発症するなど、他の点でも違いがあります。そこで本記事では、円形脱毛症とAGAの違い、それぞれの原因・治療法などについて解説します。
円形脱毛症とAGAの違いとは
円形脱毛症とAGAは、まず発症しやすい人が異なります。円形脱毛症は性別や年齢を問わず発症しますが、AGAは主に成人男性で見られます。
それぞれの脱毛症の違いをまとめましたので、ご覧ください。
円形脱毛症 | AGA | |
---|---|---|
発症しやすい人 | 女性や子どもを含む | 主に成人男性 |
進行度合い | 進行が早い | 少しずつ進行していく |
治療法 | ・局所免疫療法を行う
・ステロイドを注射する ・ステロイドを患部に塗る |
・AGA内服薬を飲む
・AGA治療ローションを塗布する |
原因 | ・自己免疫疾患
・遺伝 ・アトピー素因 |
・男性ホルモンによる影響
・不健康な生活習慣 ・ストレスのかかる生活 |
治療薬 | ・ステロイド
・セファランチン ・グリチルリチン |
・プロペシア
・ザガーロ |
円形脱毛症の特徴と原因・治療法
円形脱毛症は円形に髪の毛が抜け落ちる症状です。その特徴や原因・治療法を解説します。
円形脱毛症は一部の毛が円形に抜け落ちてしまう脱毛症
円形脱毛症では、主に頭部の一ヶ所で脱毛が進みますが、複数の場所で脱毛するケースも珍しくありません。それぞれの脱毛した部分が結合して、髪の毛がすべて抜けてしまう場合もあります。徐々に進行するのではなく、あるとき突然一気に抜けてしまう点が特徴です。
円形脱毛症の原因
円形脱毛症の原因として考えられているのは、主に以下の3つです。
・自己免疫疾患
人間の体は免疫機能によって外界からの異物と戦い、健康をキープします。しかし免疫機能に異常が生じると、自身の体を異物であると誤認識して攻撃してしまうケースがあります。こうした現象を自己免疫疾患と呼びます。
円形脱毛症では、自己免疫疾患によって毛根が異物と勘違いされて攻撃を受けることで、髪の毛が抜け落ちてしまうのです。
・遺伝
円形脱毛症は遺伝しやすいと考えられています。円形脱毛症の方の約8%は家族も発症した経験があったり、一卵性双生児はおよそ5割の確率で2人とも円形脱毛症を発症すると言われていたりするなどエビデンスとなるデータが多く存在します。
・アトピー素因
アトピー素因とは、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎といったアトピー性疾患を自分や家族が持っていることを指します。アトピー素因と円形脱毛症との直接的な因果関係は、現時点では判明していません。しかし円形脱毛症にかかった方のおよそ4割がアトピー素因を持っている点から、何らかの関係があると考察されています。
円形脱毛症の治療法
円形脱毛症は、主に自己免疫疾患で発症するとされています。したがって円形脱毛症の治療法では、免疫異常を抑える「局所免疫療法」が採用されています。
局所免疫療法とは、脱毛してしまった部分に炎症を起こす物質を塗って脱毛範囲を狭めていく治療法です。そのほか、免疫機能を抑える働きが期待されるステロイドを使用する方法もあります。ステロイドを患部に注射したり、塗布したりします。
AGAの特徴と原因・治療法
AGAは、主に成人男性が発症する脱毛症です。その特徴や原因・治療法を解説します。
AGAは主に男性が発症する脱毛症
AGAとは、男性ホルモン型脱毛症(Androgenetic Alopecia)を意味します。発症すると、頭頂部や生え際の髪の毛がだんだん薄くなっていきます。
AGAは、「枕元の抜け毛が増えた」「髪の毛を洗うと毛が多く抜ける」といったきっかけから気づくケースがほとんどです。放っておくと進行していくため、気づいたらすぐに治療することが重要です。
AGAの原因
AGAを発症してしまう原因として考えられているのは、主に以下の3つです。
・男性ホルモンによる影響
「テストステロン」と呼ばれる男性ホルモンが「5αリダクターゼ」という酵素によって、「DHT」へと変わります。DHTが毛乳頭の受容体と結合すると、髪の成長が抑制されます。これによって髪の毛の成長周期が短縮されるため、最終的には毛が育ちきる前に抜けるようになってしまうのです。
・不健康な生活習慣
栄養バランスの乱れや運動不足など不健康な生活習慣も、AGAを引き起こす原因です。髪の毛を健康に生やすには、ビタミンやタンパク質などの栄養素をバランス良く摂ることが欠かせません。また髪の毛を構成するタンパク質をしっかりと身体中に運搬できるよう、燃料となる糖分や代謝を促進するミネラルなどを摂取するのも良いでしょう。
そして適度な運動を行い、全身の健康状態をキープすることも重要です。
・ストレスのかかる生活
ストレスが過剰にかかっていると、代謝に異常が発生したり血管が細くなったりして、毛根まで栄養が運搬されなくなり髪が成長しにくくなると言われています。
そのため、ストレスが負担になっていると感じる場合はドクターに相談しましょう。
AGAの治療法
AGAの治療法は、主に以下の2つです。
・AGA内服薬
錠剤などの薬で治療する方法です。代表的な薬には、「ザガーロ」や「プロペシア」が挙げられます。
・AGA治療ローション塗布
頭部を清潔にしてから、患部にローションを塗り込む治療法です。他の病気で薬を飲んでいて飲み合わせが気になる場合には、この方法を選んでも良いでしょう。
まとめ
円形脱毛症とAGAは、発症しやすい人や治療法、原因などさまざまな違いがあります。円形脱毛症は自己免疫疾患などが原因とされていますが、AGAは男性ホルモンの影響が原因であるケースがほとんどです。
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